0504~0506小窓尾根から剱岳へ

前夜発で馬場島へ。天気も後半から晴れ、悪天候へのプレッシャーがないのがありがたい。T村さんの車で車中泊。明るくなってから起床。6時少し過ぎにPKGを離れ、歩き始める。久しぶりの重荷に喘ぎながら取水口に到着。左岸を高巻く。

取水口

トレースや残置ロープを頼りに慎重に高巻き、早月川に出る。心配していた徒渉はスノーブリッジが架かっていたため回避できた。雷岩から急登となり、アルパインらしくなる。途中ブロック雪崩に気をつけ登行する。

小窓尾根の取りつきを登る。

1600m付近までくると、雪崩の心配はなくなったものの、今度は雪の少なさに悩まされブッシュとの戦いとなる。さらに天気が良すぎるのもあって、暑さとの戦いともなった。ザックやガチャが引っかかりスピードが上がらず、この日は2100m付近で幕営する。昼からガスが上がり、目の前が見えないくらいとなり、明日の行動の目安とした。

初日の天場。遠くにニードルに姿が見える。

2日目。いよいよここからが核心部となる。ニードルの登行中にルートを外れてしまい、ザイルを出したものの、雪の崩落にひやひやする場面があり、時間を要す。ブッシュと雪壁の繰り返しとなり、ニードルをを超える。ドームへの下りは懸垂をする。雪が少なく、露岩のぼりで、快適とは言えない。岩稜、ブッシュ、厚さでへとへととなる。小窓ノ王までくるとやっと雪稜らしくなるが、エネルギーの消耗が激しい。小窓ノ王をくだった三の窓で終了となる。先行パーティーの整地を利用して、あっという間にテント設営が完了。富山湾が一望できた素晴らしい、天場となった。

ニードルの全容
ニードルの下り。懸垂して鞍部へ下り、ドームの登りが始まる。
三の窓での天場より

 3日目。目の前のチンネに別れを告げ、池ノ谷ガリーを登る。朝なので、雪が締まって快適であるが、傾斜がそこそこあって休めず、足がはる。T村さんの「生きている~。」の言葉がなんとも重みがある。たぶん、滑落した止まらないだろう。乗越までくると、山頂まであと一息。写真をとりながら、最後の登りを楽しむ。雷鳥にも出逢い、山行の祝福を受けているようであった。8時すぎ、剱岳の絶頂にたつ。早月尾根を下って13時30分には、PKGに無事到着。その後はげしい雷雨となったが、ぎりぎり濡れずに下山できた。

剱岳山頂へ

 今回、自分たちの予定と山の天気がバッチリ合い、本当に恵まれた山行となったことにまずは、感謝したい。私的には、やはりザックを背負っての長時間行動がやはり課題であると感じた。できるかぎり、山に入って、トレーニングを積んでいきたいと思う。T村さんには、本当に感謝です。ありがとうございました。

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