230127-29_厳冬期の北岳

山行名北岳
 山域南アルプス
 期間2023年 1月27日~29日(山中テント2泊)
参加者N田(CL、記録)、T村さん、T代さん(元会員)
1/27(金)岡崎(0130) ===夜叉神峠(0530)-鷲ノ住山(0715)-あるき沢BS(0920)-池山御池小屋(1250)-TS(1420)
1/28(土)TS(0500) -ボーコン沢ノ頭(0825)-八本歯のコル(1050)-吊尾根分岐(1210)-北岳(1250)-吊尾根分岐(1310)-八本歯のコル(1410)-ボーコン沢ノ頭(1540)-城峰(1710)-TS(1720)
1/29日TS(0720)-池山御池小屋(0750)-あるき沢BS(0935)-鷲ノ住山(1145)-夜叉神峠(1330)==岡崎(1900)
日誌
天候
1日目(予報-14℃風速22m大寒波)
曇りのち雪 
2日目(予報-19℃風速17m冬型)
晴れ 強風
3日目(予報-17℃風速26m冬型)
晴れ
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登山道状況
*登山口-あるき沢
雪が無くツボ足
*あるき沢-テン場
急登&多少の雪で滑るのでチェンスパ
*テン場-登頂-テン場-1900m付近
12本歯アイゼン ラッセルした
*あるき沢までの急登部&鷲ノ住山
雪があるが木が出てるのでチェンスパ
*帰路舗装路
積雪あるがツボ足。トンネル中のアイスバーン注意

日々時刻でも相当状態は変化しそう
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2021-2022年の年越しに撤退した厳冬期の北岳に再トライ。
しかも10年に一度という大寒波の最中。
長くしんどいアプローチと、過酷な核心部。しかも前日の降雪あり。
3日間の天気予報を見て相当悩んだ…が「行けるところまで行くのもあり」の選択肢をメンバーがしていてくれた事を知って決行した。

先日の大寒波と前日の寒波で大きな雪庇となっていた。深い所で腰まであるラッセルだった。T&Tコンビのルーファイとラッセルが無ければ登頂は全く無理だった。
高山であればある程、日々刻々と変化する山容の状態は時間によっても全く違うと思う。
八本歯のコルは無風の好条件だったが、吊尾根分岐手前から強風が吹きだし、頂上は爆風と言っても過言では無い。少し青空が覗いたがほぼグレーの世界だった。

下山時には冬型の気圧配置に完全になってた様で、無風地帯だった場所も風がある。唯一の救いはお日様のみ。
まともに食べてない私は相当へばっていた。足が上がらず眠気が襲う。足元はフラフラだと自覚していた。最後の登りのボーコンノ頭手前で、見た事ない風の渦が沢山巻いていた。その瞬間T村さんに救助された。
あの瞬時の判断に心から感謝。耐風が出来る状態で無かった。その後お湯を貰い少し元気が出た。無事(ギリギリ)ヘッデン点け無くテン場に戻れた。

翌朝は皆疲れてた様で予定より随分と遅い起床になった。雪は来た時より大分増えていたが、寝坊を巻き返して予定より早く下山する事が出来た。
鷲ノ住山とあるき沢の急登は雪と落ち葉と木の根で本当歩きにくくて大変だった。
感想
とにかく寒さに弱い私。今回は最大限の防寒を用意して挑んだ。前回阿弥陀岳で強風を怖く感じて撤退してしまったので、強風に対しても稜線に出るまでビビっていた。
風は少ないが雪が多く、ラッセルしてない私なのに歩行は遅く何度も待たせてしまいプレッシャーを感じた。そして八本歯のコルに取り掛かった時、雪に埋もれた岩で怖く感じた。だから私はここで撤退した方がいいのかもしれないと思った。
しかしお日様と無風の好条件と、ラッセルしている彼らの姿に励まされ、頑張ろうと思えることが出来た。

吊尾根分岐で寒さにも爆風にも岩MIXにも辛いと感じてた私だけど、散々ラッセルで疲れているはずの彼らには余裕があった。それを感じていたからこそ私は付いて行く事が出来た。
完全に付いていくだけの情けない私。帰路では足が上がらず不安定な歩行で付いていくことも出来なくなっていた。我ながら情けなく不甲斐なく思う。
しかし待っていてくれる仲間、助けてくれる仲間が居てのパーティで良かったと心より感謝します。(私も暗闇の先頭で一応貢献したしね。とかポジティブに考えとくw)

登頂した事に初めて泣いた。
過酷すぎて2秒ほどの事だけど、それ程辛くとも素晴らしい山行だったと思う。
ありがとうございました。
ボーコン沢ノ頭に向かう
八本歯のコルに向かう
八本歯のコルを抜けた
その後もラッセルで苦労する
帰路で八本歯のコル通過中

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