230917-18_三ノ沢岳(独標尾根↑上松A↓)

日時2023年9月17日(日)~ 18日(月)
山域中央アルプス
参加者M、N田、Y澤
9月17日(M)自宅20:00=小牧東IC=中津川IC=22:00上松A登山口 (Y澤N田)岡崎20:00=22:00上松A登山口 ((車中泊))
上松A登山口02:15 = 02:45 風越山登山口
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風越山登山口 03:00 ー 04:38 Bコース分岐 ー 04:45 風越の頭 ー 05:01 風越山 ー 08:00天狗山ー 09:40 独標ー 12:46 中三ノ沢岳ー 16:10 幕営地 (1泊)
9月18日幕営地 05:10 ー 06:24 三ノ沢岳 ー 09:04 宝剣岳 ー 09:17 宝剣山荘 ー 09:50 頂上山荘テント場 ー 10:03 木曽小屋 ー 10:17 玉ノ窪山荘 ー 12:52 金懸小屋 ー 14:17 敬神ノ滝小屋 ー 14:42 上松Aコース登山口 (下山)
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上松A登山口 15:00=15:30風越山登山口(デポ回収)=ねざめホテル(お風呂・解散)=小牧・岡崎

日誌

上松A登山口に集合し1台をデポ、風越山登山口へ車を走らせると深夜にも関わらず🅿︎になんと1台。きっと同じ冒険をしている先行者に違いないと思いながら、ヘッデンをつけてスタート。風越山は3回目だがAコースは相変わらずなかなかの急登。星空と木曽の町と御嶽山のシルエットを満喫しなが風越山を目指した。

風越山展望地を越えたあたりで日の出を迎え、天狗山を経て独標を目指す。風越山から先はバリエーションルートとなる。天狗山手前に崩落地があるもののマーキングはまだあり道も薄らとある。

独標までも2回目とあり前回よりはスムーズに進むことができた。独標までの薮はまだ濃くない薮で足元の踏み跡がるが所々足下トラップがあり(根っこ時の根っこの間に苔?やわい土で踏み抜き)慎重に歩いた。

独標がある意味スタート地点で、ここから続く三ノ沢岳への尾根を「独標尾根」と言い、長く憧れ続けた稜線。ここからが本番で、道は一気に薄くなり、マーキングが無くなる。

ハイマツ+シャクナゲMIXの藪漕ぎが始まる。ただ、この先の事を思うと、前半の薮は激しいけど「これくらいの薮で済めばいいな…」と思うくらいの薮度合い。尾根に乗り間違えそうになるが、Y澤さん、N田さんの”山勘”で直ぐに修正をし進んだ。


中三ノ沢岳からは一気に薮が深く濃く高くなりハイマツ+シャクナゲ+謎の木達MIX。逃げようのない余裕で背丈を超える薮をひたすら泳いで漕いで這い上がったり潜ったり薙ぎ倒したり、ありとあらゆる方法で突破した。薮が薄いところを探せばあるけど結局尾根に回帰するのに激しい薮がなので、覚悟を決めてひたすら尾根上を正面突破で。

永遠に藪漕ぎをする事3時間、距離にして1kmにも満たない。1日目の目標である頂上山荘のテント場どころか三ノ沢岳にも到達できず、体力・時間のリミットとしちょうど良い幕営場所を見つけそこを1日目のゴールとした。大きめの石を退かし、N田さんが持参したノコギリを使って整地を行い、4テンには充分すぎるスペースにテントを張り、結果、今回の山行でベストな判断となった。翌日知った事だか、山頂にテントを張った登山者はその夜は西風が強くテントが飛ばされそうだった、と。私たちのビバーク地はハイマツに囲まれた岩の下で、上空の風に影響される事なく快適な夜を過ごすことができた。登りでは思う存分邪魔されたハイマツが、ここでは風除けを買って出てくれた。食当N田さん準備の美味しい夕食を食べ、Y澤さんのおつまみに満足し、サンセットを拝むことなく3人共意識を失うように眠りについた。

3時に起床し、朝食を食べ、出発の準備を。4時出発の予定も暗さと霧により薮のルートが見えない。安全を考慮し、少し明るくなってから出発を待つ事とした。ハイマツは朝露でしっかり濡れていたためレインも上下着込んで日の出前に最高のビバーク地を出発。スタート早々の濡れた猛薮はなかなか堪えるけど、振り返ると頑張って登ってきた美しい尾根が見えてやる気が湧く。

山頂が近くなると岩が出てくるのでうまく岩を登ると薮からは逃げられるけど、岩によってはそれなりの技術は必要かと。アルパインチックでとても楽しい。山頂直下までくると、中ア主稜線、遠くには南アに富士山も見えてラストを応援されている気分だった。

6:30am天候は澄みきった晴れ。1日目スタートしてから歩行時間14時間強、距離は8km、三ノ沢岳を独標尾根にて登頂!!

登ってきた尾根を眺めながら一服。感動に暫し浸りたいけれども…全行程のまだ半分も歩いてない。ので進む。ここからは一般登山道となるため怖いくらいに進む。邪魔もされなければ道が目の前にある。

主稜線に乗ってしまえばそこはもう観光地のような久々の沢山の登山者。振り返ると惚れ惚れするような美しい三ノ沢岳の三角形が見えて、あの後ろ側から来たんだなぁと思うととっても誇らしかった。

宝剣岳の穂先にも寄らず、中岳〜木曽駒ヶ岳〜木曽前岳の山頂は見事にスルーして下山道へ。宝剣山荘で祝賀のソフトクリームを食べたかったがSold outで我慢してコーラ。3人で乾杯したコーラは最高に美味しかった!テント場を通り過ぎる時には、昨日の体力ではココまでは辿り着けんかったなと思った。やはり、あのビバーク地が最適地なんだと思う。

上松A登山口への下山道、ここはウェストンさんが木曽駒ヶ岳を登頂した際に使ったルート。整備が行き届いた歩きやすい道。木曽駒前岳の巻道の1箇所は崩落していたがトラロープで分かりやすくなっていたので問題なく通行可。甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根彷彿させる上松Aルートは半合毎に看板もあり地味に下っていく。

14:15に敬神ノ滝小屋に無事下山。下山後、最後の確認。もし周回コースならどこから滑川を渡渉し風越山に取り付くか?この時は前後に雨はなく水が少ないから一見行けそうだけど…ナイトだと怖いな、という印象。最後に確認できてよかった。ロードを歩きデポした車を回収しスタート地点の車へ。

感想

7年間憧れ続けて、本当に少しづつ偵察を繰り返し続けて、やっと辿りついた表玄関からの三ノ沢岳。私の場合ULで行く方法が1番成功率が高いと計画している中、初めて会に山行計画を提出し、アドバイスをもらい、まさか自分では挑めるとは思わなかったスタイルで冒険させてもらうことになった。2日間とも最高すぎる天気に恵まれ(藪漕ぎするにはもう少し曇りでもよかったかも)、最高のコンディションで挑むことができた。独標尾根に水場がないのは把握済みで共同水を含めて5L持参したが、1日目に想像以上に消費してしまった。背中を押してくれたN田さん、トレーニングをと同行してくれたY澤さん。1人では成せなかった夢を共有させてくれて、貴重な経験をさせていただき、ハードなルートを共に冒険してくれた2人には感謝しかない。本当にありがとうございます。

230917-18_三ノ沢岳(独標尾根↑上松A↓)” への1件のフィードバック

  1. 永年下見を何度もして挑んだ山行を遂行出来て、本当に感慨深いと思います。初めての会での山行が三ノ沢岳独標尾根踏破。とても素晴らしいです。慣れないテント泊装備での登頂おめでとう!同行させてくれてありがとう!

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